

Coffee – コーヒー豆 | 2025.06.12
生豆はどこで買う?おすすめのコーヒー生豆通販サイト4選と選び方のコツ
焙煎後のコーヒー豆は日常的に見かけるけど、「生豆」は意識しないとなかなか出会わない。
生豆を置いている実店舗は少なく、今はネットで探すことがスタンダードになりつつある。
今回は、そんな中でも私が実際に使って「これはいい。」と感じた通販サイトを4つピックアップ。
各サイトの特徴はもちろん、生豆の選び方もまとめました。
「どこで買えばいいか迷ってる。」そんな人に向けた入門ガイドです!
どこで買える?生豆の購入方法は3種類


生豆は「買おう」と意識して探さないと見かけることがなく、取り扱っている実店舗もごくわずか。
そんな中でも、今はネット通販の選択肢が豊富になっており、初心者でも自分に合ったスタイルで生豆を手に入れることができる。
ここでは、生豆の主な購入方法3種類と、それぞれのメリット・デメリットを紹介。
あなたの焙煎スタイルに合った購入先を見つける手助けになると思います。
実店舗
メリット
・対面で相談できる
・その場で豆の状態が見られる
・お店との焙煎比較で技術向上にも◎
デメリット
・生豆の取り扱い店舗が少ない
・生豆の種類が限られる
ECモール
メリット
・購入が簡単でレビュー豊富
・ポイント利用可能
・複数の豆がセットのお試しパックも充実
デメリット
・情報が簡素で専門性に欠ける
・品質の見極めが難しい
生豆専門通販
メリット
・種類豊富で詳細情報も充実
・プロの目利きで安心
・生産者のストーリーが読めるものも
デメリット
・最低注文量が多い傾向
・初心者には情報過多で迷いやすい
私自身、コーヒー屋として働いていたり、一人のコーヒーラバーとして3種類とも利用したことがありますが、生豆専門の通販サイトを重宝することが多い。
豆の欠点率や前年と比較しての豆の出来、現地の栽培状況などを丁寧に書いていて購入の際の参考になる情報がたくさん掲載されているから。
100g~の小ロット購入なら実店舗も重宝した。
どこがいい・悪いかではなく、目的に合った購入先を選ぶことが大切です。
初心者でも“好みの味”に出会える生豆の選び方


コーヒーの味わいは、焙煎の腕だけで決まるものではない。
「どんな生豆を選ぶか」が風味の土台となり、一杯のコーヒーの印象を大きく左右する。
豆の品種、産地、精製方法──これらの情報を理解して選ぶことで、狙った味に近づけることができ、焙煎の楽しみも深まっていく。
初心者の方でも自分好みの豆を見つけやすくなるよう、生豆選びのポイントを解説していきます。

生産地による味わい
大まかな風味の方向性が決まる。華やかで繊細なコーヒーがいいのか、どっしりとしたコクのあるコーヒーがいいのか。産地によって個性が全く異なります。

精製による味わい
爽やかでクリアな印象だったり華やかでフルーティだったり、もしくはエキゾチックな風味だったり、、、精製方法によって風味は大きく左右されます。

トレーサビリティ
コーヒーの品質・風味の情報を得るためにとても大切。「食の安全」という面においても、細かく情報が記載されているほど安全・信頼性が高いです。
生産地による味わいの違い
コーヒー豆は産地によって個性がある。
例えば、ブラジルなら酸味が控えめでナッツのような香ばしさが感じられるほろ苦くて落ち着いた味。エチオピアなら繊細で華やか・フルーティーな味、みたいな。
もし好きなコーヒー豆の産地があればその産地から生豆を選べばOK。
ちょっと大雑把だけど個人的な生産地ごとの味わいの雰囲気を図にしてみたので参考にしてください。
下の生産国以外にも、たくさんの産地があるのでいろいろ試してみてくださいね。

ブラジル
酸味:控えめ
苦味:ほろ苦い
香り:ナッツのような香ばしさ
全体印象:まろやかで飲みやすい
コロンビア
酸味:まろやか
苦味:ほどよく
香り:チョコやキャラメルのような甘さ
全体印象:調和のとれた味わい
エチオピア
酸味:繊細でしっかりと
苦味:少なめ
香り:華やか・フルーティ
全体印象:繊細で紅茶を思わせる
グアテマラ
酸味:ほどほどに
苦味:ほろ苦い
香り:チョコレートやカラメル
全体印象:コクがありバランス良好
インドネシア
酸味:少なめ
苦味:どっしり
香り:土っぽさ・ハーブ感
全体印象:重厚で唯一無二
ケニア
酸味:ジューシーで鮮明
苦味:ほどほどに
香り:トマトやベリー感
全体印象:鮮やかな酸味
精製方法による味わいの違い
「精製方法」も購入する際は必ずチェックしてほしいポイント。
精製方法の違いで風味はガラッと変わるからです。
「精製」は生産国で行うものなので、コーヒー消費国である日本ではあまり馴染みがありませんが、要はコーヒーチェリーという果実からコーヒーの生豆を取り出すときの発酵や乾燥方法の違いを意味してます。
水に浸けこんだり天日干ししたり、、、、これにより風味に違いが生まれるわけですね。

ウォッシュド
スッキリとした透明感、爽やかな味わい。雑味が少なく、バランスのとれた味わい。

ナチュラル
果実感たっぷりで華やか。ワインやウイスキーのような芳醇さが感じられることも。

ハニー
ウォッシュドとナチュラルの中間なイメージ。やわらかな質感と果実感が魅力。

スマトラ式
ハーバルかつスパイシーな風味を持つ個性派。森林の湿った土の香りやハーブの風味を楽しめます。

アナエロビックファーメンテーション
ユニークなフレーバーが生まれる精製方法。トロピカルな味わいやシナモン、ブランデーなど多様なニュアンスが感じられます。

インフューズド
コーヒー豆にフルーツやスパイス、ハーブなどの香味成分を加えたもの。独特なフレーバーで強烈な個性があります。
トレーサビリティの明瞭さ
コーヒーにおけるトレーサビリティとは、豆がどこの農園で、誰によって、どのように栽培されたのかといった生産から流通までを確認できる仕組みのこと。
品種や精製方法などの情報が明らかになるため、「食の安全」を支える重要な要素といえます。
特にコーヒーでは、トレーサビリティが確保されていることが、高品質の証とされるスペシャルティコーヒーとして認められる条件のひとつ。
また、個性的な風味を生み出す背景・ストーリーを知ることができるという点でも魅力があります。
生豆を選ぶ際には、トレーサビリティの明確なものを選ぶとよいでしょう。
例えばこのような感じです。
生産国
国名:エチオピア
地名:イルガチェフェ郡 アリーチャ村
農園名:アリーチャ村の小規模農家さんたち
生豆の情報
精製:ナチュラル
標高:1,800m〜2,000m
品種:エチオピア在来種
入港月:2025年4月
生産地の詳細情報
エチオピアを代表するコーヒーの生産地、イルガチェフェ。品質の高さから、世界中にファンの多い生産地のひとつです。イルガチェフェの中でも水資源に恵まれているコチャレ村には、コーヒーの水洗加工を行うコーヒーウォッシングステーションが多く存在します。そのなかでもひときわ優れた品質を・・・・・
一部の通販サイトでは、生豆に含まれる欠点豆の割合や、推奨焙煎度、香味の傾向など、詳細な情報を掲載しているところもあります。
そういったサイトは品質管理がしっかりしている目安にもなるため、初心者にも安心して選べる材料になります。
細かい項目はちょっとずつ理解していけばいいので、このように生産地の情報やストーリーを細かく掲載しているサイトがおすすめです。
生豆を購入の際は、以上のことをチェックするといいと思います。
トレーサビリティがしっかりした通販サイトは情報が豊富な分、慣れないうちは「どの生豆を選べばいいのか」迷ってしまうかもしれません。
まずは、好みの産地や精製方法に注目して選んでみるのがおすすめです。
慣れてきたら、品種や農園といった細かな情報も参考にしながら、自分にピッタリの生豆を探していきましょう。
おすすめのコーヒー生豆通販サイト4選
私が実際に利用したことのある・現在も利用しているおすすめの生豆通販サイトをご紹介します。
焙煎環境やあなたのコーヒーの楽しみ方に合わせた通販サイトを選んでください。
業者名 | 最小購入量 | 特徴 | URL |
---|---|---|---|
海の向こうコーヒー | 200g~ | 種類が豊富 初心者から上級者まで | 公式サイト |
ORIGIN COUNTRIES | 300g~ | アフリカ専門 | 公式サイト |
コーヒー流通センター | 10kg~ | 種類が豊富 安価な豆が多数 | 公式サイト |
MOUNTAIN MOVER | 300g~ | 中国雲南省専門 | 公式サイト |
海の向こうコーヒー|確かな品質。迷ったらここ!!


- 200g~購入可能。お試しをしやすい
- 種類が豊富でトレーサビリティも
- 初心者から上級者まで
私がよく利用する生豆業者さんで、なんといっても生豆に関する情報量がとにかく充実!
生産地の基本情報だけでなく、豆の水分値や欠点率、焙煎度別のフレーバーノートまで丁寧に記載されていて、「これ、焙煎して飲んでみたい!」と感じさせてくれる豆がたくさんあります。
多くのロースターさんが利用しているので、人気銘柄はすぐに売り切れになる印象。
気になる豆は早めのチェックが必要です。
ORIGIN COUNTRIES(オリジンカントリーズ)|アフリカ産を探している人向け!


- 300g~購入可能で個人焙煎にも◎
- アフリカ産コーヒー豆に特化
- 必要な情報は表で整理されていて比較しやすい
アフリカのコーヒー豆に特化した生豆通販サイトです。
最小購入量は300g〜と、個人で焙煎を楽しむ人でも手に取りやすい設定に。
私自身も「エチオピアやケニアの生豆を焙煎したいな」と思ったときは、まずこのサイトをチェックしています。
すべての生豆には農園名や精製、標高などの情報が一覧表でわかりやすく掲載されていて視認性も◎
さらに、各豆に合わせた簡単な焙煎のポイントとテイスティングノートも記載されており、初心者にもありがたい設計です。
コーヒー流通センター|最低購入数は多いが価格は安価


- 最低購入量は10kg~
- 高品質な豆を安価で入手可能
- Qグレードコーヒー多数
最低購入量10kgと個人焙煎の方にはハードルが高いですが、そのぶん価格は抑えられているので「この銘柄が好き!」というリピーターにはおすすめ。
特に特徴的なのは、Qグレードコーヒーの豊富な取り扱い。これはプロの資格を持つ評価者によって品質をスコア化された豆のことで、単に「高品質」というだけでなく、なぜそう評価されたのかを証明書(PDF)で確認できる点が魅力です。
また、トレーサビリティも表で見やすくまとめられており、詳細な情報に関しては文章で丁寧に補足されているため、豆選びの参考として優れた情報量があります。
MOUNTAIN MOVER(マウンテン ムーバー)|中国雲南省のコーヒー豆専門商社


- 300g~購入可能で個人焙煎士にも◎
- 中国・雲南省のスペシャルティコーヒー専門
- 農園のストーリーまで見える充実の情報量
中国・雲南省で栽培されたスペシャルティコーヒーに特化した通販サイト。
現地と日本、10名以上のQグレーダーによる品質管理が行われており、豆のクオリティ◎
近年では日本でも中国雲南産のコーヒー豆を見かける機会が増えてきました。
私自身、美味しいと思って豆の商社を知り合いの方に聞いたところ、このサイトを教えていただいて利用するように。
各生豆には、農園名や品種、精製方法、標高などの基本情報がわかりやすくリストで整理されており、さらに文章で生産過程や背景が丁寧に説明されています。
フレーバーの特徴も記載されているため、焙煎前から味のイメージが膨らみ初心者にとっても生豆を選ぶ参考になります。
よくある質問
- 生豆の保存方法は?
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15℃~20℃ほどを目安に常温保存。高温多湿は NGです。焙煎豆ほど気を使う必要はありませんが、日が経つにつれて品質は劣化するので大量注文にはご注意を。
ちなみに焙煎後の豆の保存方法はこちらで書いてます。
- 生豆の価格相場は?
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今回私が紹介したサイトの場合、安価なもので1kgあたり1,500円前後ほど、高価なもので3,000円を超えるものもあります。購入量が多いほど1kgあたりの価格は安くなります。
- 高価な豆ほど美味しいですか?
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コーヒーは嗜好品なので必ずしもそうとは限りません。「高品質」のために高価なこともあれば、「希少性」から高価なこともあります。