コーヒーミル選びのポイント。愛用のミルを見つけるために

自宅でコーヒーの風味を最大限楽しむためには必須な道具であるコーヒーミル。

豆の状態でコ-ヒーを購入することで、粉の状態よりも風味の劣化を抑えられるし、挽きたてのフワッと香るコーヒーを楽しむことができる。

ただ、いざコーヒーミルを買おうと思いサイトを開いてみると、たくさんの種類のミルが並び、何を基準にして選べばいいか迷う。

そこで、今回はコーヒーミルを購入するときに検討するべきポイントを5つ紹介する。

コーヒーミル選びの参考になると嬉しい。

Contents

コーヒーミル選び。5つポイント

コーヒーミルは一度購入すると数年、もしくは刃などのパーツを交換すれば数十年愛用することができる。

もちろん落としたり濡らしたりせず、定期的なメンテナンスをすることが前提だけど。

だからこそ、購入するときは満足がいくミルを選べるようにしっかりと吟味したい。

コーヒーミル購入のとき、考慮したいポイントは大まかに以下の5つ。

  • 予算
  • 利用シーン
  • 手動か電動か
  • 扱いやすさ(収納性やメンテナンス性など)
  • 味に与える影響(刃の形、挽き目の正確さなど)

コーヒーミル購入までのステップ

5つのポイントを順序立てて説明していく。

とはいっても、人によってコーヒーミルを買うときに重視する点は異なる。

例えば私の場合は、メンテナンスのしやすさと外観を重視してコーヒーミルを選んだ。

人によっては、金額度外視で性能の良さを求める人もいれば持ち運び可能なミルを探している人もいると思う。

このように人によってコーヒーミルに求める優先順位は違うだろうから、これから説明する「購入までのステップ」の順番は参考程度に留めてほしい。

STEP
予算を決める

予算を決めてしまえば購入するコーヒーミルの選択肢が狭められるし、ある程度性能も決まってくる。

価格がお手頃のミルは、毎回同じメッシュを再現するのが難しかったりするからコーヒーの味が安定しないけど、それほどこだわらないなら1000~2000円ほどで手に入る。

だから最初のお試しミルとして買ってみるのはありかも。

私も最初はお手頃のミルを買って、そこからコーヒーを飲む習慣ができて性能のいいミルに変えたという経緯がある。

STEP
利用シーン

コーヒーミルの利用シーンがはっきりしていると、どんなミルを買うのかが見えてくる。

例えば・・・

  • 家族みんなで飲む       → 一度でたくさんのコーヒー豆を挽けるミル
  • アウトドアで使いたい     → 持ち運び可能なミル
  • エスプレッソを抽出したい   → 極細挽きに対応したミル

こんな感じで、利用シーンによって最適なミルは変わってくる。

どんな場面においても活躍する万能なミルはないから、自分に合ったコーヒーミルを購入する必要がある。

購入してから後悔しないためにも、利用シーンははっきりさせておきたい。

STEP
電動か手動か

手動ミルか電動ミルか、どちらを選ぶかは自分の好みや利用シーンによって決めることになる。

、一番の違いは手間暇かな。

手動ミルのメリット

  • 電源が必要ない
  • 持ち運びが可能で場所を選ばない
  • コンパクトで場所を取らない

手動ミルのデメリット

  • 豆を挽くのが大変(量が多いとなおさら)
  • 豆を挽くのに時間がかかる

こんな人にオススメ

  • アウトドアでの使用を考えている
  • 一度に淹れるコーヒーの量が少ない
  • コーヒー豆を挽く感触・香りを楽しみたい

電動ミルのメリット

  • 素早く挽けて手間いらず
  • たくさんの量を挽ける

電動ミルのデメリット

  • 電源が必要なため、場所を選ぶ
  • コーヒーミルを置くスペースが必要

こんな人にオススメ

  • 素早く豆を挽きたい
  • 一日に挽く豆の量が多い
  • 家でしかコーヒーを淹れない

私は手動と電動をどちらも持っていて、使い分けている。

あまり時間に余裕がない朝なんかは電動ミルを、休日は手動ミルで「コーヒーを淹れる時間」を楽しむ。

電動ミルはとても便利で重宝しているし、手動ミルでじっくりコーヒーを淹れる時間は贅沢を感じられる。

STEP
扱いやすさ

コーヒーが好きな人なら、ミルを毎日使うことになる。

だからこそ、扱いやすさには気を遣いたい。

注視するポイントは以下の3点。

  1. 収納のしやすさ
  2. 掃除のしやすさ
  3. 粒度調整のしやすさ

特にメンテナンスのしやすさは、ミルを長いこと愛用していくうえでは重要なポイントだから妥協したくない。

もちろん粒度調整のしやすさも大事。

挽き目を変えるたびに部品を外さないといけないミルだと結構大変だったりする。

私の持っている手動ミルがそういうタイプのミルだから実感している。

収納のしやすさ

コーヒーミルにはたくさんの種類があるから一概には言えないんだけど、概ね手動ミルは電源いらずでコンパクトだから収納しやすい。

一方電動ミルはどうかというと、電源が必要だから設置するスペースが決まってくる。

電動ミルを設置したい場所があるけど電源と距離があるから、、、なんてことがあるかもしれないから注意。

掃除のしやすさ

コーヒーミルを長いこと愛用していくためには定期的なメンテナンスが欠かせない。

コーヒー豆を挽けばどうしてもミル内部に粉が残ってしまったり、油脂分が付着してしまうから。

定期的にメンテナンスするからこそ、「掃除のしやすさ」は簡単なほどありがたいと常々感じることになる。

コーヒーミルのメンテナンスのしやすさは、「分解のしやすさ」と「刃の素材」で決まってくる。

ミルを分解するとき工具が必要ないと簡単でいいし、分解する部品が少ないほどありがたい。

また、コーヒーミルの刃の素材がセラミック製なら水洗いができて掃除がしやすい。

コーヒーミルの刃にはセラミックの他、金属製もある。

セラミック

  • 金属と比べて静電気が発生しにくい
  • 水洗いが可能
  • 耐久性がある
  • 金属と比べて切れ味が劣る

金属

  • 切れ味が優れている
  • 静電気が発生しやすい
  • 刃の耐久性が低め
  • 水洗いができない

これだけ見るとセラミックの方が優れているように見えるけど、「切れ味が金属に劣る」という部分でひっかかる人が多い。

切れ味が優れている金属のほうが、コーヒー豆を挽いたとき「粒を均一にする」能力が高いということ。

コーヒーの味にこだわるなら「金属」になる。

ただ、「扱いやすさ」という点においてはセラミックに軍配があがる。

水洗いができることもそうだし、静電気が発生しにくいのも大きい。

実際にコーヒー豆を挽いているとき、静電気でけっこう粉が散るから、、、

粒度調整のしやすさ

コーヒーを抽出するとき、使用する抽出器具であったり濃度の調整で豆の挽き目を変えることがある。

もし頻繁に粒度を調整するとしたら、やはり調整が簡単なものをおすすめする。

ものによっては、部品を外してネジを回さなければ挽き目を変えられないものもある。

納得いく挽き目じゃなかったら、また部品を外して、、、とめんどくさいことになりかねないので簡単であればあるほどありがたいというのが本音。

coresの電動ミルのような、つまみなどを回すだけで粒度調整ができるものは使い勝手抜群でおすすめ。

STEP
味に与える影響

「味に与える影響」とはミルの性能をさす。

つまりは「均一に豆を挽く能力」がどれだけ優れているかに注目する。

そもそも、コーヒーミルで豆を粉砕してから抽出するのは表面積を増加させて抽出効率を増加させるため。

このとき粉砕した粒の大きさによって、コーヒー豆に含まれる成分の水への溶け出しやすさが決まってくる。

粒が細かければ細かいほど成分が抽出されやすく、大きくなるほど抽出に時間がかかる。

以上を踏まえれば均一に豆を挽くことがコーヒーの味に影響を与えることがわかってくる。

もし均一に挽く能力が低い場合、大小さまざまな粒が入り混じったコーヒー粉で抽出することになる。

すると、大きな粒では抽出不足、小さな粒では過抽出の原因となり狙った味を出すのが難しいだけでなく、ネガティブな風味を出してしまう。

こうした理由から、粒の大きさを揃えることは美味しいコーヒーを淹れるためには重要な要素であると言われてる。

まあ、他にもコーヒーの味はさまざまな要因から成り立っているわけだけど。

少し話が横道にそれたけど、本題に入る。

コーヒーミルの構造は4種類あって、「粒度分布」つまりは均一に挽く能力に違いがある。

フラットカッター

出典 : Melitta Japan


固定歯と回転歯からなり、2つの歯の隙間を調整することにより粒度を変化させる。

業務用から家庭用にまで使用されており、電動ミルでみられるタイプ。

コニカルカッター

出典 : Melitta Japan


フラットカッターと同じで、固定歯と回転歯、2つの歯の隙間を調整することにより粒度を変化させる。

電動ミルだけでなく手動ミルでもよくみられるタイプ。

ブレードグラインダー

出典 : Melitta Japan

刃をプロペラのように回転させてコーヒー豆を粉砕するミル。

安価で購入できるタイプだけど、均一性に欠け、微粉が多いというデメリットがある。

粒の大きさを設定することもできないため、毎回同じ挽き目で粉砕するのが難しい。

ロールグラインダー

出典 : Melitta Japan


豆が2本のロールを通過する際に粉砕するミルで、主に工業用で用いられる。

4種類の中で最も粒の均一性が高く、粉砕速度も優れている。

ロールグラインダーは工業用での使用が主ということらしいので、今回は横に置いておく。

なので、ミルを購入する際の選択肢は「フラット」「コニカル」「ブレード」の3つから。

粒度分布が優れている順に並べると、

フラット→コニカル→ブレード

の順になる。

もちろんメーカーによるばらつきもあるだろうし、細挽きか粗挽きかでも均一性に差が出るのがややこしいところ。

風味にこだわるならフラットやコニカル、お手軽に購入するならブレードになるかな。

高性能なものほど高価になるのでお財布と相談しながら決めて欲しい。

最後に

何度も書いてきたけど、コーヒーミルは一度購入すれば長いこと愛用できる。

だからこそ、購入するときは吟味してお気に入りのコーヒーミルを見つけて欲しい。

ただ、この記事を書いておいてなんだけど、私がミルを買うとき一番重視したのは見た目だった。

長いこと愛用していくのに、キッチンに置いてあるミルの見た目がイマイチだと気分が乗らないし、、、

もしそれで粒度分布がそれほど良くなくても、そのミルで美味しくコーヒーを淹れるにはどうすればいいか、を考えるのも楽しい。

選ぶ基準は人それぞれだし、誰がなんといっていようと買った本人が満足していればいい。

あまり深く考えずにコーヒーミル選びを楽しんで欲しい。

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