【家飲みガイド】ハンドドリップの始め方 -おすすめのコーヒー器具

Coffee Tools – 周辺器具&抽出器具 | 2024.09.22

【家飲みガイド】ハンドドリップの始め方 -おすすめのコーヒー器具


街中には自家焙煎のコーヒーショップが並び立ち、エスプレッソに力を入れている店や浅煎りを専門に扱う店、特定の国の豆を扱う店と特色も様々でコーヒー文化が根付いているのを感じる。

そんな文化の浸透を感じるとともに、「自分でもコーヒーを淹れてみたい!」

そう思い立つ人も多くなったように思う。

今回はそんな人たちに向け、自宅でハンドドリップコーヒーを淹れるために揃えてほしい道具や個人的におすすめの器具を紹介する。

Contents

揃えてほしい道具たち

  • ドリッパー
  • コーヒーミル(グラインダー)
  • スケール
  • ドリップポット

美味しいコーヒーを淹れるためには、4つのコーヒー器具は用意したい。ただ、すべて揃えなくてもハンドドリップを楽しめる。「もっと美味しいコーヒーを淹れたい。」そんな時に必要になるのが4つの器具、ということ。

まずはドリッパーだけを買ってみる。キッチンスケールを引っ張り出しておぼつかない手つきでも淹れてみる。

そうして「これから先も趣味の一つとして楽しもう。」

そう思ってから少しずつ揃えるのもいい。

ドリッパー

ドリッパーはたくさんの種類が販売されていて何を選べばいいか悩むところ。

形状の違い、材質の違い、穴の大きさや数、リブ(溝)の違い、あらゆるドリッパーが販売されているし、毎年新たなドリッパーが登場してる。

では、「何を基準に選べばいいの?」というと私はどのドリッパーを選んでもいいと思っています。

お湯の落ち方とか保温性とか、ドリッパーによって特徴があるけどレシピを工夫したり注ぎ方次第で如何様にも調整できる。

そのドリッパーの特徴を掴んで持ち味をグンと伸ばす、淹れ手の腕次第で液体の表情は変わる。

奥深くて面白い、、、ドリップを続けていくときっとそう思う。

だから気に入ったものを買えばいいかな。気に入った器具で、気に入ったコーヒーを淹れるのは気持ちがいいから。

私の場合はぱっと見のデザインで決めることもあったしバリスタの大会で使われているのを見て購入を決めたこともあった。

「候補を絞れない。」とか「初めてだから簡単なものを。」というときは、広く日本で使われているドリッパーを選べば間違いない

ネット検索をかければレシピはもちろん、お湯の落ち方の特徴から風味の変化の付け方なんかもヒットする。そうして少しずつコーヒーの魅力にはまっていく。抽出の理解が深まって「次はこんなドリッパーが欲しい」なんて具体的な理由を持ってほしいドリッパー像が浮かび上がるようになる。

HARIO(ハリオ) V60透過ドリッパー

初めてのドリッパーでおすすめしたいのがハリオのV60ドリッパー。

材質にいくつも種類があって、プラスチック、セラミック、ガラス、金属とラインナップされているドリッパー。

安価なプラスチック製だと1,000円を下回る価格で販売されていて最初のドリッパーにおすすめ。

お湯の抜けがよくて淹れ手のさじ加減で抽出速度を自在に変えられる。使っていて楽しいドリッパーだしコーヒーショップでバリスタが使っている光景をよく目にする。

かくいう私もこのドリッパーから家飲みコーヒーが始まって現在も使っているし、バリスタとして店頭にいるときも使っているドリッパー。

初心者にもおすすめできるし、自由度が高いから慣れてきてもずっと使い続けられる面白さがある。

ORIGAMI(オリガミ)ドリッパー

鮮やかな色合い、ギザギザでアイコニックなシルエットのORIGAMIドリッパー。

ハリオV60同様に大きな一つ穴、そして20個の深いリブ(溝)も相まってお湯の抜けは早め。淹れ手次第で味に変化を付けられるから自由度の高いドリッパーといえる。

円錐型のペーパーフィルターとウェーブ型のペーパーフィルターの2種類を使用できるというのもこのドリッパーの面白いところ。

フィルターの違いで粉の層の厚さに違いが出て、味わいに変化が生まれる。フィルターの違いでレシピを調整する必要があるけど、そこが腕の見せどころ。どんな豆を使うのか、湯温は?粉の量は?挽き目は?

この自由度の高さは、コーヒー好きならきっとのめりこむ。

カラーバリエーションが豊富だから、お好みのものをチョイス。素材は陶器製とAS樹脂製の二種類から。

基本的にどのドリッパーを使うときも、ペーパーフィルターが必要になる。使うドリッパーによって必要なペーパーのサイズや形も違うから間違えないよう注意。

コーヒーミル(グラインダー)

「店舗で豆を挽いてもらう。」

「粉の状態で売っているものを購入する。」

もちろんこれでも問題ない。だけど今回は「自宅で美味しいコーヒーを」という主旨なのでコーヒー豆を買うときは「豆」で買うのがおすすめ。

そして、豆を粉にするために「コーヒーミル」は必須の道具。

なぜ豆で購入するのがいいのか。

それは、「粉よりも豆での保存の方が鮮度が長く持つ」ことと併せて「挽きたての香り」を楽しんでほしいから。

コーヒー豆は粉にすると豆の状態と比べて劣化が早まる。香りは飛ぶし味の輪郭にも陰りが出てくる。

だから、美味しいコーヒーを自宅で、ということならコーヒーは豆で購入して飲む直前にミルで挽くことがおすすめ。

ついでに言うと、ミルを持っていれば挽き目を自分好みに変えられる。「もっとこんな味にしたい。」そう思ったとき、ミルを持っていると挽き目を変えるという選択肢が増える。

コーヒー時間の良き相棒になるからぜひ手に入れてほしい器具だ。

それでは、ミルを選ぶときどんなところに注視すればいいのか。

それは「均一に挽けること」「微粉が少ない」こと。

挽いた粉の粒度がバラバラだと、雑味やえぐみの原因になる。微粉も同じであまりよろしくない味の原因になる。

コーヒーの味に直結する部分だからある程度お金を出して性能のいいものを手に入れてほしいというのが本音。

タイムモア

手挽きミルで性能と価格を鑑みてこれから始める人にオススメするなら「タイムモア」を私は推してる。

私自身、バリスタとして店頭に立っていたり他店舗のバリスタと話していてもタイムモアは価格・性能的にコスパ抜群だといわれることが多い。

粒度調整範囲、粒度分布ともにハンドドリップを始めるのに申し分ない性能。美味しいコーヒーを淹れられる。

これから家飲みコーヒーを始める人にはぜひチェックしてほしいブランド。

電動ミルのあれこれ

電動ミルは価格数千円のリーズナブルなものから数万円を優に超えるものまでさまざま。どれほどの性能を求めるかによっておすすめするミルは変わる。器具の中でも値が張るものなので選ぶのも難しい。

だから、「最初に買うならこれがおすすめ!」と特定のミルを推すこともできない。

一回で大量にコーヒー豆を挽くならそれなりの容量を備えたミルがいいし、扱いやすさ重視ならコードレスのミルもいい。「とりあえず安価なものでお試しを。」という人もいるだろうし、「風味に大きく影響するからミルは妥協しない。」という人もいるだろうし、、、。

どのような使い方をするのか、どれくらい味にこだわるのか、それらを考えてお財布と相談してほしい。

個人的に避けてほしいのは「プロペラ式」のコーヒーミル。刃が回転して豆を砕いていくものでフードプロセッサーみたいな感じかな。安価で購入しやすいんだけど、均一に挽くことが難しいことと狙った挽き目にするのも難しい。

豆の粒度はコーヒーの味にかなり影響するから、挽き目のコントロールが難しくて再現性に乏しいプロペラ式はおすすめしていない。

とりあえず、これまで使ってきて良かったなと思う電動ミルをおいておきます。お高いものなので参考程度に。

スケール

美味しいコーヒーを淹れるために大切なことは「正確に計る」ということ。

「注ぐお湯の量と使うコーヒー粉の量を計ること」

これが美味しいコーヒーを淹れるためには必須と言ってもいい。

だからスケールは必ず用意したい。

よくスプーンで豆の量を計るという人もいるけど(私も最初はそうだった)、コーヒー豆は同一銘柄の・同じ大きさの豆だったとしても焙煎度が違えば重さが変わる。体積で計るスプーンでは正確な重さは計れない。たった数グラムの違い、なんて思うかもしれないけどスケールを使って飲み比べすればその違いは如実に感じられる。

それに、正確に計ることは「美味しいコーヒーを淹れるため。」だけでなく、「美味しいと思った味を再現する。」ことにも役立つし「もっとこんな味にしたい。」という考えを持った時、数字を把握していればレシピを組み立て直せる。

だから、毎日の一杯を美味しいものにしたいならスケールは必須ツール。

では、どんなスケールを選べばいいのか。数千円で買えるものから数万円するものまである。

個人的には0.1g単位で計測できるもので時間計測機能がついているものがおすすめ。

TIME MORE (タイムモア) Black Mirror Basic

コーヒーミルの紹介の時もタイムモア製品を紹介したけど、スケールもおすすめ。

価格・性能ともに文句なし。感度はいいし、ハンドドリップする際にほしい機能も十分に備わってる。0.1g単位での計量も可能。この一台を購入すれば困ることはない。

私が過去に働いていたコーヒーショップでも使われていたし、今の職場でも使われているので使い勝手はお墨付きです。

ハイスペックモデルだとacaiaとかBrewistaとかもオススメだけど、家庭用として使うにはオーバースペックな印象。コーヒー抽出にのめりこんで、「もっと高性能なものを、、、」となったらチェックするべき商品かな。

ドリップポット

コーヒーを淹れるとき、ドリップポットにほしい機能は注湯をコントロールしやすい注ぎ口温度設定機能

細く注いだり太く注いだり、狙ったところに思い通りに注げたり、自由自在にコントロールできるとコーヒー抽出が一層楽しくなる。

透過抽出で成分を引き出したいときはドリッパー内で貯留しないよう細くゆっくり注ぐ、浸漬抽出で成分を引き出したいときは注湯量を増やしてドリッパー内に貯留するようにする、といったような使い分けもできてレシピの組み立てが無限に広がる。

温度は香味に影響するから1℃単位で設定できると便利。

基本的には温度が高いほどコーヒーの成分は良く抽出される。

もっと濃度を濃くしたい、もっとマイルドにしたい、そんなときに温度を自在に変化させられると思い描く味わいに調整できると思う。

ネックは価格かな。

温度調整ができる電気ケトルは基本的に1万円を超える。

そこまでは、、、という人は温度調節機能なしで比較的安価なモデルから始めてみればOK。

月兎 スリムポット

可愛らしいシルエットが気に入って昔から使っているポット。

私が使うときはケトルで沸騰させたお湯をこのポットに移してコーヒーをドリップしてる。

注ぎ口はコーヒー用のドリップケトルと比べると太めだから慣れが必要かな。

ユキワ コーヒーポット

懐かしさを感じるレトロチックなステンレス製ポット。

注ぎ口は太めで慣れるまでは細く注ぐのが難しい。

でも、慣れれば太く勢いよく注げるし、雫のようにポタポタ注げるのでレシピの幅が広がる。

前に働いていたコーヒーショップで使っていました。

山善 電気ケトル

機能面と価格を鑑みると、コーヒー用のケトルとして山善はコスパ抜群だと思う。

温度調整機能付きで細口、コーヒー用ケトルとしては十分すぎる性能。1℃単位で温度設定できます。

コーヒー屋やっている人で、「家ならこれ。」と言っている人もいました。

「これから家で始める!」という人向けではないけど、コーヒーショップではBrewistaとFellowが使われている印象が強いかな。バリスタが使っているのをよく見る。

2万を軽く超える金額だからマニア向け。

コーヒーサーバーは必要に応じて

一人分のコーヒー抽出ならマグカップの上にドリッパーを置いて抽出すれば問題ない。

ただ、一度にたくさんのコーヒーを抽出するならサーバーがあると便利。

サーバーに関してはコーヒーの味に影響を与えるものではないからお好みで耐熱性の製品を選べばOK。

アイスコーヒーを作るときにもサーバーは使えるし持っておくといいかも。

以上が私が思う揃えてほしい道具たち。

器具の種類によっては安くはない買い物になるからよーく検討して。

ぜひ。

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