

Coffee – コーヒー豆 | 2025.07.10
自宅でコーヒーを焙煎する方法|初心者でも簡単にできる入門ガイド
「コーヒーの焙煎」と聞くと、プロの職人が専用の機械で行う特別な作業、というイメージがある。
でも実は、自宅でも意外と手軽に楽しめる。
焙煎は簡単に言えば「コーヒーの生豆を乾煎りする」というだけの作業。
その過程で火加減や香り、色の変化を見極める知識と経験が必要だけど、本格的な道具がなくても環境次第でプロ顔負けの美味しいコーヒーが作れるようになる。
それに家庭で焙煎することのメリットはたくさんある。
自宅焙煎のメリット
・数多ある生豆から自分好みのものを選べる
・好みの焙煎度で仕上げられる
・1杯あたりのコストが抑えられる
・高価な豆を生豆なら安価で仕入れられる
個人的に、プロのロースターとの差は高品質な豆を仕入れるルートだと思っているけど、ネットが発達した現代なら個人でも高品質な豆を手に入れられる。お店で提供できるレベルのコーヒー豆を自宅でも焙煎できる。
今回は、ホームローストの始め方について紹介していくのでぜひ見てってください。
実践の前に。焙煎度とコーヒーの味わいの変化について

浅煎り
酸味が強くてかろやか。豆の持つ個性を感じやすく、華やかな風味やフルーティな味わい。

中煎り
酸味・苦みともに感じられるバランス型。クリーミーな酸味やナッツのような香ばしさも。

深煎り
苦みが強くてどっしり。カカオのようなビター感やカラメルのような甘さも。
焙煎度はコーヒーの風味に直結する大事なポイント。酸味のあるコーヒーになるのも、苦みのあるコーヒーになるのもすべては焙煎度次第。
全く同じコーヒー豆だったとしても、焙煎度が違えば同じ豆とは思えないほど香味に違いが生まれる。
焙煎では、高温にさらす時間が長くなるほど焙煎度が深くなる。
浅煎り→中煎り→深煎りとコーヒー豆は変化していく。
つまり、浅煎りでコーヒーを楽しみたいなら焙煎時間は短く、深煎りで楽しみたいなら焙煎時間は長くなる。
焙煎前に、どれくらいの焙煎度を目指すのか決めましょう!
家で焙煎するために!必要なもの


先述したように、コーヒー豆の焙煎は乾煎りすること。プロが使う蒸気機関のような大きな機械は必要なくて、手軽なモノで始められる。
今回は「手軽に始める」ことがコンセプトなので、焙煎機は安価に手に入る手網を紹介。
必要なモノ(※は無くてもOK)
- 手網
- カセットコンロ&ガス缶
- コーヒーの生豆
- 軍手
- ※うちわ
これだけで大丈夫。
本格的に始めるなら、スケールとか温度計とか必要になってくる。ちょっとした熱の加え方とか時間、使用する生豆の状態でも焙煎の進行は変わるから。
ただ、器具を揃えようとすると際限がない世界だから、まずは手軽に始めてみて「これがあるともっと美味しく焙煎できるのに。」そう思ったときにちょっとずつ揃えるのがいいと思います。
ちょっと話が脱線したので戻します。
美味しいコーヒー豆を焙煎するために必要なのは、「品質の良い生豆」を手に入れること。
生豆の品質が良くないと、どれだけ焙煎の腕があっても豆のポテンシャル以上のものは引き出せない。
せっかく生豆から焙煎するので、品質の良い生豆を使ってやってください。
とりあえずお試しでやってみたい、という人はamazonでも売っているのでそちらでもいいかも。
ただ、私はamazonで購入したことがないので品質は良くわかりません、、、
実践!焙煎を始めてみる


焙煎は奥深い世界。
熱の入れ方次第で豆の個性をグッと引き出せたり、トロっとした質感になったり、複雑で芳醇な香味を出せたり、、、
焙煎士のコーヒーへのこだわりが見え隠れする面白い工程。
でも技術的なお話は一旦横において、まずは実践してみるのが一番血となり肉となる。
豆の香り・色の変化を感じながらやっていきましょう!

01 point
虫食い豆やカビ豆、異物を取り除きます。
品質によっては相当数の欠点豆があります。自宅で飲む分には、どの程度まで取り除くかはお好みでいいでしょう。

02 point
私はいつも50gほど入れてます。容量は手網のサイズにもよるのでお好みで。
たくさん入れすぎると手網を振るのが大変になるので注意です。

03 point
私の場合は火の強さは中火ほどで固定。手網の高さで火力を調整します。
ちなみに、焙煎中は手網を振り続けないと焙煎にムラが出てしまいます。頑張りましょう、、、

04 point
青臭い匂いから香ばしい匂いに変化。生豆の色もゴールドなります。

05 point
パチッと音が鳴る「1ハゼ」という現象が起こります。この音が鳴り始めてから収束するまでに焙煎を終了すれば「浅煎り」コーヒー豆になります。(明確な基準はありませんが、、)

06 point
1ハゼ後、少しのあいだ音が止み、続いてピチピチと高い音が鳴ります。この音が鳴るまでに焙煎を終了すると「中煎り」コーヒーになります。
2ハゼ後は急速に焙煎が進むので注意が必要です。

07 point
2ハゼに突入すると「深煎り」コーヒーの焙煎度に。(「中深煎り」という人もいます)
焦げに注意してお好みのタイミングで煎り止めを。

08 point
火からあげても豆は高温状態なので焙煎が進行してしまいます。手網を振ったりうちわを使うなどしてすぐに冷ましましょう。

09 point
豆の個性を引き出すにはどうすればいいのか、、、
それを考えながらトライアンドエラーを繰り返すのが面白いところ。
焙煎後はコーヒーを飲んでみて、さらに個性を引き出す焙煎に挑戦してみてください。
こんな感じで、実際にやってみるとコーヒーの焙煎自体はそれほどハードルが高いものではありません。
ただし、さらに美味しく、より個性を引き出す焙煎をするためには、生豆ごとの個性を把握して焙煎プロファイルを考え実行する知識と経験が必要。
焙煎についてはこれから別記事で詳しく綴っていく予定です。
一度焙煎してみて、「もっと香りを引き出したい。」「もっと質感にとろみをつけたい。」のような「もっとこうしたい。」を実現するための参考になる記事を目指して。完成したらリンクを下記に貼ります。
焙煎の注意点として、焙煎中はチャフ(薄皮)が飛び散るので周りが汚れます。それと、焙煎度が深くなるほど煙が出るので場所には気をつけて。


ぜひ、この機会にコーヒーに、焙煎の魅力に引き込まれたら一人のコーヒーラバーにとしてうれしいなーと思います。
最後にちょっとした疑問に答えるQ&Aを置いておくのでどうぞ。
それでは!