私が時折利用している「丸美珈琲店」ではコーヒーを注文するとカウンターでハンドドリップしている様子を見ることができる。
そのとき目にするのは繊細にドリップしている様子ではなく、豪快とも言っていいほど勢いよくお湯を注いでいる様子。
その様子を見ていると「コーヒーが薄くならないのかな?」とも最初は思ったけどしっかりとした風味が感じられて美味しくいただいている。
細く注ぐ必要がなく、注ぐ回数も少ないなら自宅で気軽にドリップできるし味の再現性も高そうだと思って調べてみるとレシピが公式ホームページで紹介されていた。
ということで、今回は丸美珈琲店の抽出レシピ「ニューウェーブドリップ」をやってみる。
コーヒー抽出レシピ「ニューウェーブドリップ」
「ニューウェーブドリップ」は札幌に展開しているスペシャルティコーヒー専門店「丸美珈琲店」のドリップレシピ。
実際に店舗でコーヒーを注文するとハンドドリップでコーヒーを落としてくれるんだけど、「ニューウェーブドリップ」でコーヒーを淹れてお客さんに提供しているそう。
「誰でも簡単に、再現性の高いコーヒーを抽出できるように」をコンセプトに考案されたレシピなので、細かな技術や手順はなく自宅でも取り入れやすいレシピとなっている。
必要な器具と美味しいコーヒーを淹れるために大切なこと
用意する器具
- HARIO V60ドリッパー
- デジタルスケール
- タイマー(スケールにタイマー機能があれば不要)
- コーヒーポッド(ケトル)
- コーヒーサーバー
- コーヒーミル
- 木べら(スプーン)
用意する器具はこんなところ。
ちなみにV60ドリッパーには3つのサイズがあるんだけど、ニューウェーブドリップでおすすめされているのは中間サイズである「02」。
私は一番小さいサイズの「01」しか持っていないので今回は「01」サイズのドリッパーで淹れる。
それとV60ドリッパーを持っていなくても、おそらくコーノやオリガミドリッパーなど他の円錐ドリッパーでも淹れることができると思う。
ただ、多少挽き目の調整は必要になってくる。
そして、美味しいコーヒーを淹れるために用意して欲しいのは鮮度の良いコーヒー豆。
丸美珈琲店では、美味しくコーヒーを楽しめる期間を「焙煎後40日間」と考えているとのこと。
「豆の状態でコーヒーを購入して、抽出の直前に挽く」ことで美味しいコーヒーを抽出することができる。
『ニューウェーブドリップ』のレシピ
今回は出来上がり量が220mlのレシピでコーヒーを抽出する。
だいたいマグカップ1杯分くらいかな。
焙煎度によって使用するコーヒー粉の量が変わるからまずは使用する豆の焙煎度を確認。
浅煎り | 16 g |
中煎り | 18 g |
中深煎り | 20 g |
深煎り | 24 g |
今回私は中煎りのコーヒー豆を使用するので18gのコーヒー豆を用意。
ドリッパーにペーパーフィルターをセットして、お湯をかける。
これは、ペーパーをドリッパーに密着させるとともにドリッパーとコーヒーサーバーを温めるため。
温めに使用したお湯を捨てた後、豆を挽いて粉をフィルターにセットする。
挽き目はエスプレッソ用の挽き目である極細挽きに近いくらいまで細かく挽く。
お店でサンプルをいただいたのでご参考までに。
スケールを風袋引きして「0」に。
これで準備完了。
浅煎りなら50ml、深煎りなら70mlくらい注ぐことになる。
おおよそと言ったのは、真ん中を中心に注いでいって粉全体にお湯が乗っかっているようになればいいので細かなグラムは気にしなくていい。
意識することはサッと注いでしまうこと。
お湯の温度は95℃程度で。
粉を細かく挽いているのでお湯をかけても全ての粉に行き渡らないため均一な蒸らしができない。
だから、粉全体にお湯を浸透させるためにヘラを使ってサッと混ぜる。
真ん中を中心に勢いよく注いでOK。
ドリッパーの縁から溢れそうになる程注いで問題ない。
この時、ドリッパーから溢れそうになり目的量まで注げなかった場合は少しお湯が落ちるのを待ってから注ぎ足す。
「01」サイズのドリッパーだと目的量まで注ぎ切れないので注ぎ足すことになる。
バリスタさんの話によると、落ち切りの時間は2〜3分くらいが目安。
深煎りなら2分前半の落ち切りになるみたいだけど、浅煎りはチャフなどがペーパーに詰まって3分弱くらいの落ち切りになることがあるとのこと。
出来上がったコーヒーを軽く混ぜて濃度を均一にしたら、カップに注いで完成。
苦い・酸っぱいと感じたら
実際にニューウェーブドリップを実践してみて、「もう少し重厚感が欲しい」とか「軽やかに飲みたい」とか、そう感じた人もいると思う。
人の好みは十人十色、自分好みな味というものがそれぞれに存在する。
そんな時は粉の粒度を変えてみたりお湯の温度を変えてみるといい。
苦味を和らげて軽やかに飲みたいなら粉を粗くするかお湯の温度を下げる、苦味がもっとほしいと感じたら粉を細かくするかお湯の温度を上げてみる。
ただ、元々のレシピで粉の粒度はかなり細かいので、これ以上細かくするのは家庭用のミルでは難しいかもしれない。
いろいろ試行錯誤して、自分好みな味を探っていってほしい。
最後に
今回は円錐ドリッパーを使った丸美珈琲店の抽出レシピ「ニューウェーブドリップ」を紹介した。
実際にこのレシピでコーヒーを淹れてみて感じたことは、やっぱりシンプルで簡単だということ。
挽き目の調整さえ定まれば、細かなドリップの技術などはいらないので手軽に自宅で取り入れることができる。
バリスタのように細く点滴のように注いで抽出したコーヒーも美味しいけど、「ニューウェーブドリップ」のように大胆にお湯を注いでも美味しいカップになるのは「コーヒーって奥が深いなー」なんて思った。
2杯取りレシピを知りたい方は丸美珈琲店のホームページから。
ぜひ試してみてほしい。